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雑談各種。組長日記シリーズはフィクションで、実在する人物、団体等とは全く無関係です。
by ryuta_555
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組長日記441

じゃがいも飢饉というのは昔アイランドで発生した大悲劇である。何らかの病原菌がじゃがいもを腐らせ、じゃがいもが主食だったアイランドの農民がたいへん苦しんだ。

この飢饉によりたくさんの人々がアメリカに逃げた。ケネディ大統領の先祖もアイランドからアメリカに渡った。アイランド出身者はアメリカで一大勢力になった。

俺はじゃがいもが大好きで、カレーにゴロっとした大きなじゃがいもが入っているとすごく幸せな気分になる。じゃがりこも好きだ。ポテトサラダ、フライドポテトも良く食べる。ついでにいえばサツマイモも好きだ。

今朝もコイケが愛農埼玉から届いた大量のじゃがいもを茹でてポテトサラダを作っていた。ドラム缶みたいな巨大な鍋に作ったポテトサラダが一日であっという間に消費されるのである。二十四時間、常に多数の利用客がいるため食事の用意は大変だ。

現在、時間帯責任者はコイケ、イタハナが十二時間交替でやっているのだが、できれば彼らをもう少し休ませたい。サトジュンは適任だが彼女は病院の厨房の仕事で多忙だ。サトジュンがいなくなると病院食提供はアウトだ。

海上レストランはもう一人責任者を増やしてコイケ、イタハナの負担を減らしたい。しかし、なかなか良い人がいない。

結局どこの業界でも優秀な人はみな、忙しいのである。

先日採用したカルパッチョ石井はかなりがんばっているがコイケ、イタハナが居ないときにどうなるか不明なので時間帯責任者はまだ任命できない。

時間帯責任者はあらゆるトラブルに対応可能な、高度な接客技術、危機回避能力が求められるのだ。食中毒対策もたいへん大事。もし事件が起きたら海上レストランは営業停止になる。

~・~・~・

龍次が「甲子園の試合を観たい」と言い出した。学校は春休みに入るので勝手に行ってもいいわけだが、WasaB'zは組のシノギなので勝手な動きはまずいと思ったのだろう、直子先生に相談があった。龍次は有名人なので観客席で騒ぎになる可能性もあるし、いちおう何があるか分からないから護衛も最低二人、必要だ。

行きたい生徒は何人くらいなのか調べたら五人いた。太田に相談したら「俺が連れていきます」と言うので格闘技専門の組員・壊し屋ケンジロウと二人で生徒を引率する
なった。
 
俺も何度か甲子園に行ったことがある。入場行進で東京代表が出てくると軽く鳥肌が立ったものだ。今年の選抜でも数々の名勝負があるのだろう。もしかしたら龍次はしばらく音楽活動を休んで野球に復帰したいのかな、と考えた。でも今は本人から一切相談がないため俺たちはNo Actionだ。

(つづく)
# by ryuta_555 | 2024-03-22 15:22 | フィクション | Comments(0)

組長日記440

映画「ミンボーの女」が公開されたのは1992年で俺は32歳だった。先代が早速見に行き、帰ってくるなり「お前は見るなよ」と不愉快な顔をして言った。

映画は俺たちの業界をとことん悪く描いている。格好のよい、高倉健とか菅原文太みたいな役割の人物は皆無である。俺は先代に内緒で新宿の映画館でこの映画を見た。そしてしょんぼりした。酷く俺たちを侮辱していると感じた。次第に腹が立ってきた。

この映画を見て激怒した連中が伊丹監督を襲い、監督は重症を負った。

【国内公開直後の5月22日、伊丹は自宅近くで刃物を持った後藤組の五人に襲撃され、顔などに全治3か月の重傷を負う事件が起きた。「私はくじけない。映画で自由を貫く」と伊丹は宣言したものの、翌1993年5月30日には次作映画『大病人』が公開されている映画館で、上映中に暴力団組員がスクリーンを切り裂く嫌がらせも起こった】(Wikipediaから引用)

後藤忠政組長は現在、ヤクザを引退し、カンボジアに住んでいる。彼は山口組の重鎮であったがいろんなトラブル(山口組首脳陣を馬鹿にするような反抗的行動)を起こして山口組から排除されたのである。先代は後藤組長と親しく、頻繁に交流していたが組長がヤクザを引退してからは疎遠になった。

先代は「後藤親分はお金を稼ぐ天才であり、かつ、違法行為を全く気にしない人物である。俺は親分が決して嫌いではないが、親分がやっていること全てを真似しようとは思わない」と言っていた。

人間誰しも、善人の部分、悪人の部分が混在していると思うが後藤親分は巨悪と大善がアンバランスに混ざっているような人のようだ。

後藤親分はテレビを利用して海外ボランティアを熱心にやっている島田紳助をずいぶんと批判していたが先代に言わせると「目くそ鼻くそを笑う」の世界だと。俺は後藤組長を除名した当時の山口組執行部(司組長&高山氏)の見識に敬意を覚える。

俺は任侠界では全くの小物だが、シノギもまあまあ調子が良いし、学校も直子先生たちのおかげで良い成果が出ているので、まあまあギリギリ合格点ではないだろうか。

慶子にその点を聞いてみたら

「あなたは最高、チンco以外は無問題だよ」と言ってくれた。

俺は赤い毛糸のパンツを編んで慶子にプレゼントした。

「慶子、」

「え?」

「俺は、」

「うん、」

「俺は、」

「....」

「君が、」

「....」

「君が大好きだ!」

と言って赤い毛糸のパンツを慶子に手渡したら腹を抱えて笑っていた。

(つづく)
# by ryuta_555 | 2024-03-20 08:59 | フィクション | Comments(0)

組長日記439

ワレメニンゲン博士が先端科学研究所の所長に就任し、世界各国から多数の若い男性の研究員が応募してきた。書類審査により一次合格者が東京に集まる。

ワレメニンゲン博士による二次審査が国技館で行われ百人のメンバーが選ばれた。

審査の内容だが、一人一人、軽快な音楽に合わせて腰をふりながら水着姿で土俵に上がり、ポーズを決める。そのあと博士からいろいろな質問がある。

科学技術に関する高度な質問が多い。なぜ水着姿にならなければいけないのか、については博士以外、誰にも不明である。

~・~・~・ 

極道学園の高校三年生たちは埼玉、千葉大学に合格したのが三名、安孫子キャンパスに推薦入学するのが二名、留年一名である。留年した生徒はこの三年間で大学に行くかどうか決めることができず、もう一年考えることにした。昼は漱石茶屋や太田が仕切る建設現場で働き、夜は極道学園の夜間部で勉強する。

「安孫子妻、肉汁過剰」を書いてポン社長に送信した。最近フランス書院から再三執筆依頼があるのだがすべてお断りしている。ポン出版への貢献が最優先だから、である。安孫子妻シリーズは累計で七千万部を超えた。一冊500円として350億円の売上である。印税5%とすると

17億50000万だ。これは俺の金庫にはなく、慶子の財布や組の金庫にそのまんま移動、である。

いったい俺はいつまでエロ作家を続けることができるのだろうか。常に小型のタブレットを持ち歩いて何か浮かんだらすぐ文章を入力している。そのストックが大量にあるためしばらくはそれらを活用して自由自在に小説を書くことができる。そのストックが途絶えたときがすなわち俺の引退のときかもしれない。

(つづく)
# by ryuta_555 | 2024-03-20 08:38 | フィクション | Comments(0)

組長日記438

人工の川であるportリバーの水はどこから運ぶか。利根川が太平洋と繋がる直前で川を分岐して、銚子に作ったportダムに水を流し、貯めた水をportリバーに流している。ダムで水力発電も行っているが発電量はたいへん少ない。

portリバーではうなぎ、イワナ、イトウ、ニジマスなどたくさんの淡水魚を試験的に養殖している。一般市民は釣り禁止であり、捕まると無期懲役になる。川にゴミを捨てたら死刑である。この川で育った魚はドラゴンフーズが
独占販売している。

川の両岸には延々と公園が続き、桜の木を大量に植えている。週末にはたくさんの市民が子供を連れて公園に来る。朝はジョギングをしている人々が多い。キャンプ場や温泉もある。

海上バスは10分ごとに銚子、長生村を出発する。定員50名の小型船である。途中停船するのは十ヶ所である。各停船所には小さな茶屋があり、うちの組員や極妻たちがドラ焼き、団子、アイスクリームなどを売っている。

port99市内の主要道路は一般車両通行禁止なので市民の多くは自転車、バイク、バス、ドラゴンタクシー、電車、人力車、海上バスなどを利用する。

port99に大学を作る案も浮上したが安孫子には我々の大学が既にあるし、国立は千葉に千葉大学、茨城には筑波大学や茨城大学、福島には福島大学があるわけだし、わざわざ新規に大学を作らないといけない理由がない。

ポン社長が、では大学ではなく、研究所を作りましょうと提案した。安孫子キャンパスの天才科学者、ワレメニンゲン博士を所長にし、先端科学を研究する。

このアイデアに皆が賛成したのでport99の南部、旧長生村付近に巨大な研究所を作った。瞬間移動装置、タイムマシン、テレパシーなど現代科学では不可能とされている領域を深く研究する。

なお、ワレメニンゲン博士は同性愛で、研究員はすべて美形の若い男性である。博士の口癖は「ユー、ヤッチャイナヨ」であり新しいテーマに挑戦しない研究員は尻にバナナを刺されて九十九里の海に沈む。

(つづく)
# by ryuta_555 | 2024-03-20 08:35 | フィクション | Comments(0)

組長日記437

極道学園内にあるグループホームには老人が三人住んでいるのだがこの先、利用者が増えるのか減るのかよく分からない。四人目は俺かもしれない。(笑)

一般の利用者を増やす考えはない。介護職員が三人しかいないからだ。慶子が抜ければ二人。このような体制では決して規模を拡大できない。

一方、port99内にはまつえ知事の方針でたくさんの介護施設がある。利用にあたり、待ち時間ゼロである。申し込みすればその日から入居できる。port99内で介護職として働くと千葉県から手当が出るため収入面でとても魅力があるのだ。そのため、全国からたくさんの介護専門家が集まった。

port99内で20年介護職を全うした人は65歳から「社会福祉功労者年金」が生涯支給される。職場からの推薦により審査され、合格すれば年金受給できる。

保育園、幼稚園もたくさんある。人生を長い道のりにたとえるとport99は入口、出口が他に例を見ないほど恵まれているのだ。そのため人口が増え続けている。

この度、portリバーというのを銚子から長生村まで造成した。これは人工の川で、海岸沿いを流れており、市民を運ぶ水上バスのみが行き来している。この船は電気で動く。運賃はどこまで乗っても片道200円である。

~・~・~・

フランス書院というのはアダルト系の本をたくさん出している会社だが年二回作品を募集しておりプロでも応募できる。試しに「安孫子妻の悲哀と狂気」という作品を送ったところ大賞と認定され賞金百万円を貰った。その全額を慶子に贈呈したら慶子はその百万円で大量の本を買い学園に寄付した。

「安孫子妻の悲哀と狂気」はフランス書院から文庫本として750円で出版された。そしたら150万部売れた。印税一割の契約だったので

112,500,000円

の臨時収入になった。俺はその半分をポン出版へ、残りをマン国際学院に寄付した。

マン国際学院はport99内に百ヶ所の教室を展開している。書道、俳句、英会話、ダンス、空手、少林寺拳法など。市民はきわめて低額でこれらの授業を受講できるのである。

学長はマンコロリン田中氏でもともとベトナム難民だった。宮崎県に木造の舟で漂着し、高校まで九州で過ごしたのである。その後東京の大学で社会学を学び、修士号を修得した。都内の大学で教授として活躍していたのだがポン社長からの招聘により学長に就任したのである。

彼の活躍によりマン国際学院は専門学校としては日本一の知名度になった。「私は日本人にとても感謝している。難民の私を救い、学校に入れてくれた」、これがマンコロリン学長の口癖である。

(つづく)
# by ryuta_555 | 2024-03-19 08:37 | フィクション | Comments(0)